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幸福の「資本」論を読んでみた感想・要約

幸福の「資本論」 を読んだ感想書評
幸福の「資本論」 を読んだ感想

こんにちは!コテコテツです。

今回は年末年始に読書した本の感想・要約になります。

簡単に本書を説明すると、幸福な人生のポートフォリオを自由、自己実現、絆の3つに分類して、言語化しています。

個人としてどのようにこのポートフォリオを充実させていくかを考える良いキッカケとなりました。

改めて「金融資産」「人的資本」「社会資本」の定義・特徴を学び、これらの資本を組み合わせて自分がどういった幸福の人生を歩んでいきたいのかを考える良いきっかけになります。

 

コテコテツ
コテコテツ

2023年、今年は幸福や経済に関係した本を読破して、ここに備忘録として記載していきます。



あらすじ・内容

幸福のインフラとは

まずは、本書の重要なテーマの1つである幸福について紹介します。

幸福の定義は人それぞれだと思いますが、幸福は土台の上に正しく設計すべきものであると本書では述べられています。

この土台というのは人生のインフラストラクチャーとも呼ぶことができ、幸福の条件になります。

要は、この土台(インフラ)が起因となって幸福を実現できるかどうかが決まってくるということです。

ポイント

  • 自由
  • 自己実現
  • 共同体=絆

そして、この3つの幸福の条件は、以下の3つのインフラに対応すると述べています。

  • 金融資産
  • 人的資本
  • 社会資本

 

金融資産

金融資産を考えるうえでもっとも重要になるのは、経済的自立です。

自由とは、誰にも何者にも隷属しない状態のことで、自由になるためには一定の条件を満たす必要があります。

それは端的に述べると、お金ということになります。

私も社会人になってお金こそ私たちを自由にしてくれる存在であると強く思うようになりました。

本書では経済的自立についてこのように述べられています。

自由を経済的な意味で定義するならば、「国家にも、会社にも、家族にも依存せず、自由に生きるのにじゅうぶんな資産を持つこと」

『幸福の資本論』橘玲

最近では、FIRE(Financial Independence,Retire Early:経済的自立と早期退職)という言葉もだいぶ浸透してきました。

本書では、経済的自立は到達可能であると述べています。

特に欧米や日本のような豊かな社会では、特別な才能などなくても勤勉と倹約、それに共稼ぎだけで、誰でも億万長者になって経済的独立というゴールに到達することが可能と言っています。

誰でも経済的自立は可能というのは、とても素晴らしく、若者にとっては大きな希望です。

ただ、これは残酷な事実でもあり、誰でも努力だけでお金持ちになれるのなら、貧乏は社会制度の矛盾やネオリベの陰謀によるものではなく、自己責任ということになります。

本書でも紹介がありましたが、誰でも億万長者になれるという点で『となりの億万長者』は非常に参考になりますので、併せて読んでいただければと思います。

人的資本

人的資本とは簡単に言えば、働いてお金を稼ぐ能力のことでした。

本書では、最も重要な「富の源泉」は人的資本であると述べています。

日本人の一般的な生涯年収は3億円であると言われています。

今回は説明を簡略化するために割引率の概念は用いませんが、ざっくり説明すると新卒社員の人的資本の価値は3億円となります。

人的資本は他の条件を同一とするなら、若ければ若いほど人的資本の価値は高いですし、より稼げる能力・スキルが高い人ほど人的資本の価値が高くなります。

この人的資本についても金融取引と同じように考えることができます。

収入は多ければ多いほどいい。

同じ収入なら安定していた方がいい。

ただ、一つだけ金融取引にはない際立った特徴があります。

それが、同じ収入なら(あるいは収入が少なくても)自己実現できる仕事がいい。

ということです。

自己実現とは、かけがえのない自分になるということ。

人的資本形成も上記で述べたとおり、基本的に金融取引と同じ考え方になりますが、同じ条件を維持する中でいかに自己実現に近づけるかが重要になります。

就職活動で自分の軸を定めた上で企業を選ぶということや、よくキャリアについて考えるビジネス書に記載されている考え方に近いと思います。

よって、人的資本の観点から目指すべき理想の働き方というのは以下の2点に集約されます。

人的資本からより多くの富を手に入れる

人的資本を使って自己実現する

結局のところ、好きなことに人的資本のすべてを投入すべきということです。

スポーツ選手というのはまさに好きな分野に自分の資本を投入して自己実現しているいい例だと思います。

インターネット時代の到来によって、多くの人がチャンスを手にできる社会になってきたので、経済的自立と同様に努力次第で人的資本もうまく活用できるのではないかと思いました。

社会資本

社会資本とは、人間関係、すなわちつながりのことでしたが、これまで説明してきた金融資産と人的資本と比べても数値化が非常に困難です。

しかし、社会資本にはとても大切な役割があります。

それは、幸福は社会資本からしか生まれないということです。

巨万の富を手にしたとしても、そのことを誰ひとり知らなければ単なる紙切れですし、人的資本についても自己実現には必須ですが、それは会社内や社会での高い評価に依存している(社会資本が介在している)ということになります。

社会資本については、社会資本を最適なインプットによって最も大きな幸福感がアウトプットできるよう人生設計すればよいと本書では述べられています。

人間関係はとても複雑であり、人それぞれによって重要度も変わってくるので、自分の価値観に基づいて最適なインプットを探すしかなさそうです。

会社についても、社会資本の観点からみれば、組織という強いつながりに属していることになります。

会社に対する考え方も人それぞれです。

会社に愛着があって、社内の人間関係も良好で会社に行くのが好きという人にすれば、この社会資本(=会社)は大切にするべきです。

また、日本では会社に対してイメージがよくありませんが、このように会社に対して不快な感情しか感じないということであれば、この社会資本(=会社)は切り離すか入れ替える(=転職)べきだと思います。

会社を一つ例にしてみましたが、人間関係は複雑です。

家庭(=身近な強いつながり)にしても幸せな家庭もあれば、一緒に生活するのがしんどいという家庭もあるでしょう。

他にも一緒にいて楽しい趣味の仲間、学生時代からの友人など社会資本は人それぞれたくさんの種類があると思います。

自分がどういった関係性を大切にしたいのかどうかを考えることが重要なのかなと個人的に思いました。

 

感想

以上、橘玲さんの『幸福の資本論』より「幸福の3つのインフラ(金融資産、人的資本、社会資本)」と「8つの人生パターン」について紹介させていただきました。

資産形成を行っている人はもちろん、これから資産形成をはじめようと思っている人にもぜひ読んでいただきたい1冊です。

本書の内容を理解し、自分は何のために資産形成に取り組んでいるのかがしっかり明確にできれば、あとは資産形成を通じて幸福を手に入れていきましょう。

幸福のものさしは、ひとそれぞれ違うものですが、これを読んでいただいたことがきっかけになり、あなたのそれぞれの資本(資産)が少しでも向上することを願っています。

最後までご覧いただきありがとうございました。


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