こんにちは!コテコテツです。
今回は書評で著者荒木博行さんの「自分の頭で考える読書」についての記事になります。
「読書」には、さまざまな「ねばならない」がつきまとう。
良書は読んでおかねばならない、読み始めたら読みきらねばならない、読んだら役立てねばならない。
読書は次第に義務化していき、ただ面白いからという理由だけで本を読んでいると、「本当にこんなふうに本を読んでいていいのだろうか」なんて考えが頭をもたげてくることすらある。
そんな読書にまつわる不安を、本書は、「読書に『べき論』なんてない。
時間をとって、読書を楽しもうぜ!」と一蹴し、読書本来の楽しさを思い出させてくれる。
今回の記事では「自分の頭で考える読書」を読んだ感想をご紹介します。
この記事を読み終えれば、前回に引き続き、自分のアタマで考えることが楽しみになるくらいレベルアップしています!
本は読んでも読まれるな。本書は一般的な読書術が書かれたものではなく、『本とどう付き合っていくか』ということが書かれた抽象度のたかい1冊。まさに他人の頭で考えるのではなく、自分の頭で考える読書ができる書籍です。 pic.twitter.com/tOpmbYkumU
— ヒデ (@b_ls_h) March 17, 2022
あの時の読書楽しかったなー、 ずーっと読み続けていたい、 寝たくない、まだまだ知りたいって感覚が大事ですね。
著者 荒木博行
荒木さんは、グロービス経営大学院で副研究科長をされた後、独立。
現在は、音声メディア「Voicy」の人気番組「荒木博行のBook Café」を主宰し、また書籍要約サイト「フライヤー」でもアドバイザーを務められています。
出版業界の人ではなく、これほど「本」に近い領域で仕事をしている人も珍しいのではないか。週に10冊ほど書籍を購入されるという。
Voicyでは、3年以上毎日、本にまつわる話をされています。
そんな読書を知り尽くすである荒木さんの読書論を改めて知ることができます。
本を読んだ動機
本を、読んでも読んでも身になっているのかを気がしない。
読んでいる最中には確かに刺激はあるが、少し時間が経つとその本の内容をほとんど忘れてしまっている。
無理やりに本を読んでいるというつもりはないし、読書は習慣になっている。
ただ、今の読み方は一時的な熱狂だけで良いのだろうか。
何かを得ようとして読んだ本。
得たものを積み重ねていくにはどうしたら良いのか、反復するだけで良いのか、流し読みでいいのか。
そんなときに、この本が目に留まりました。
本の要約
多読であればよいというものではありません。
良い本を読み、その思想に熱狂しつつも、「懐疑」を忘れない。
そして、そこから生まれた「問い」を抱え続け、そのモヤモヤとした状況に耐えうる力を鍛えること。
それこそが、私たちが「読書」をするときに忘れてはならない姿勢なのでしょう。
インターネットやSNSに頼るのではなく、読書を通じて、著者との対話を楽しみ、彼らのメッセージに反論するうちに、脳の中で化学反応が起こす。
著者の考えを鵜呑みにするのではなく、自分の頭で考えることで、自分らしく生きられるようになり、そして読書によって、私たちは生きる力を育めるようになると本書では言っている。
現代は、検索エンジンやニュースのキュレーションサイトやSNSから私たちはすぐに答えを見つけられるようになりましたが、本を読み、考える時間を減らしたことは間違いありません。
インターネットに頼るのではなく、著者との対話を楽しみ、彼らのメッセージに反論するうちに、脳の中で化学反応が起こります。
著者の考えを鵜呑みにするのではなく、自分の頭で考えることで、自分らしく生きられるようになります。
具体化と抽象化
もしどのような事象の間にも抽象度を高めることで「航路」を通すことができるならば、自分の限られた知見でもさまざまな場所にメッセージが届けられるのではないか……ということに気づいたのです。
抽象化する力によって、脳の中で情報と情報がつながり、正しい答えが見つかるようになります。
抽象度を上げれば自分と「航路」がつながり、いつかは自分のためになるのです。
未来の自分のために本を読み、それを記録することで、自分の可能性を広げられます。
本を自由に読むことができ、知ることを排除されないこと自体が、現代人の大きな幸福。
当たり前すぎることだからこそ、「知る」を雑にしてしまっている気がする。
他者からの強いメッセージを受け取りながらも、それに呑み込まれずに、自分の弱い懐疑を挟んでいく。
そして、その中にやがてくる「答え」を待つ。
他者の考えを受けながらもささやかな自己主張を続けていく、という読書こそが、「生きる力」を鍛えることにつながっていくのではないか。
気になったこと
本である意味。それは「余白」であり、「モヤモヤ」でもあり、「継続」でもある。1分1秒を無駄にせず、効率的に、わかりやすく、完結で情報が入ってくる動画コンテンツなどとは対極にある。
「読む意味はわからない」「読みかけでもいい。何度読んでもいい。」
積んでおいてもいい」「覚えるのではなく、”自分で”考える」「完結せず、問いを持ち続ける」など。
感想
本書で大切なことは、向き合い、自分の頭で考え抜き、悩み、楽しみ、悩み、悩んだ末にでてくるなるほど!そういうことか!という感動だと考えます。
抽象化する力によって、脳の中で情報と情報がつながり、正しい答えが見つかるようになるのです。
抽象度を上げれば自分と「航路」がつながり、いつかは自分のためになります。
未来の自分のために本を読み、それを記録することで、自分の可能性を広げられます。
本書を読んで改めて「読書によって得られること」を考えられます。
結局、いつどこでどんな課題が現れ、どんな思考が必要になるかわからない。
しかも、その課題とは自分で考えないと解けない課題だろう。
本にその答えとなるものはない。
ただし考える材料は、さまざま揃えられます。
自分の思考を鍛えるためには、日頃から優れた材料(知識)を蓄えておく。
その最良の方法が読書ではないか。
本書の最後には、本書で取り上げた64冊の本がリストとして紹介されています。
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